Macchinesti product

シネッソの工場

 
昔からイタリアではエスプレッソコーヒーを抽出する条件を下記の様に端的に4Mと表現しています。括弧内はマキネスティが現在の豆の栽培技術と機械の進歩を考えて実践しているポイントです。

Miscela:豆のブレンド(良質の豆)
Macinazione:豆の挽き方(豆の扱い方全般)
Macchina、機械(冷水圧、温水圧、水温、蒸気などのコントロール性能が高い機械)
Mano:人、バリスタ(マキネスティ、機械も含めてコーヒー技術全般の技術を持っている人)

それにAcqua、水(コーヒーと機械にとって良質な水)を入れています。

Macchinesti=4M+A

どれをとっても相当に深い知識を要求されますが、機械だけは作る人たちに頼る部分が大きく、当然機械の選択は大変重要な項目です。特にスペシャルティコーヒーを使用している場合には、機械がその豆を正確に表現できなければ意味がありません。それで最近(ここ10年ほどシアトルを中心に)抽出温度の安定が求められてきましたが、抽出専用タンクとPIDという回路を設置する事により、ほぼ解決しました。又抽出口数の数だけ温水タンクを個別にセットする事で各抽出口の抽出温度を別個に設定できるようにもなりました。ここ数年は水圧の変化防止に関する様々な技術も試みられています。2連や3連(抽出口が2個、もしくは3個)の場合、同時に2つ以上の抽出を行った場合に、水圧ポンプ1基で稼働させていると、全体の温水圧が落ちてしまいます。それによって意図する圧力(標準は9気圧)で抽出が出来なくなり、品質の高い豆の場合味が変化します。これを解決する為、一つの手段としてコストは高いのですが抽出口毎に独立したポンプをつける機械も出てきました。

スイッチを入れるとポンプが稼働し、1気圧から9気圧に急激に上がって抽出します。しかし自動ポンプを付ける前は手動ポンプ、つまり人の手でレバーを上げ下げして圧力を徐々に加え、そして徐々に落としていました。その当時のエスプレッソを再現出来ないかと言う事で、最近はポンプにランピング(段階的に水圧を上げたり下げたりする事)可能な回路を付け、自由自在に好みのプログラムを設定出来る機械も出てきました。こうして徐々に圧力を加減する事により、特に最後の段階で雑味とえぐみの量を緩和する事が可能になり、一定の豆の量からより多くの美味しいエスプレッソの抽出が可能になったと言う人が増えています。

このようなハイスペックの機械やオプションは世界で3社がプロトタイプもしくはプロダクションベースで作っていますが、下記の写真はその1社の工場です。そこは約8年前にシアトルで始まりましたが、今まで細々と辛抱強くがんばってきましたが、ようやく今年1000台目の機械を作りました。今ではエスプレッソ最高のレベルの機械の定番となっており、米国、ヨーロッパ、オーストラリアなどで味にうるさいカフェで使用されています。

その工場には珍しくれっきとした一流のバリスタがいて、すばらしいマキアートやカプチーノを出してくれます。彼は初代バリスタ全米チャンピオンに育てられたバリスタの一人で、機械の製作をしていますが、今ではそこの会社のベテランになっています。(工場に行った時に必ずエスプレッソをお願いする理由は美味しいエスプレッソを知らないで美味しく出せる機械は作れないからです。)使用している豆も今先端を走っているカフェの豆を数種揃えています。これは自分たちが飲む為よりも、今の機械がどのような豆にどのように反応するか常に考えているからです。


シネッソ工場
シネッソの工場

機械は一台一台丁寧に人の手で作られている。又専属のバリスタがいるのでバリスタの観点から使い勝手も良く考えられている。メンテナンスは判りやすくできていて、個性を持った昔のスポーツカーの様な、いわゆる機械らしい機械です。今後ますます楽しみです。


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